流れに任せない

フォロワーは踊る相手が替われば、同じダンスでも違った味付けで楽しむことができます。

一方、リーダーはパートナーが誰であろうと自分が知っているパターンやステップでしか踊れません。

フォローが上手いだけでなく、自分と反りが合う相手と踊ると、次々にパターンが繋がって自分でも驚くほどのリード構成や遊びができることもありますが…

ローカルなダンスシーンで細々と踊る限り、そんな体験は稀でしょう。

リーダーがワザを増やしたがる理由は、踊れば踊るほど自分自身にウンザリする状況から逃れたいから。

それは解る。

解るんだけど…

ワザ自体を増やして、不完全な状態で掛けられるフォロワーは堪ったものじゃありません。

だったら、ワザを増やすんじゃなく、ワザとワザのつなぎになるような小技を数多く使えるようにしたらどうでしょう。

人は慣れてくると、いちいち考えずに手先の流れだけで動くようになります。

ダンスリードも同じで、何年も踊っていると頭の中で構成を考えることなく、体や手が憶えた “流れリード” で踊りがちです。

これが自分自身にウンザリする元凶。

だったら流れを一旦切る為に、フォロワーに負担を掛けずにやれる単独の動きや遊びを時々挟めば、飽きずに踊れるはずです。

同様にフォロワーも狭い環境でしか踊れない状況だと、踊りを続けるモチベーションを保ちにくいかもしれません。

そんな場合は基礎技術を高める努力の他に、スタイリングを磨く練習を並行して行うといいかもしれません。