すり込みによる味覚の事実誤認

川名から八事日赤方面へ。中京高校裏手に知多屋という魚の定食屋があるんですが、ガッツリ魚で飯食いたかったら絶対オススメの店。

いろいろある定食の中から（鰻を除いて）一番高いムツの照り焼き（￥1,200）を注文。
ご飯は250ｇくらいでしょうか。味噌汁も大きめお椀にたっぷり。メインの魚は大きな切り身なのでご飯が余ることはなさそうです。

煮付とも塩焼とも違って、照り焼きは味がしっかりしてるのでご飯が進みます。
脂がたっぷり乗っていて、箸を入れるとスルッと身がほぐれる。骨が取りやすいので、どんどん食べられます。

私たちの舌は結構いい加減にできています。
高級な料理、人気のある店は「それが故に美味しい！」と先入観を持って食べがちなので、実際の味にベールが掛かってしまうことがあります。
時には美味しくないと思っても、高い金払ったんだからとか、長い時間待ったから美味しかったことにしよう、と記憶のすり替えをすることも。

話は替わりますが、鰻は年々希少食材になっているために普通、外で食べると一人前3,000円台から。
当然、美味しい料理であるという前提で食べるのが一般的。
なんですが、私は鰻って好きでも嫌いでもない一方で、高いからそんなに食べたいと思わない料理。

鰻は、今日食べたムツの照り焼きの３倍美味しいか、値打ちがあるかと問われたら、全然そんなことないどころか、ムツの方が単独で美味い！と思うのです。

先入観も好き嫌いも全く介入することなく味わってみると、味覚のランク付けってガラッと替わるものかもしれません。