異なるジャンルを同じ感覚で踊る
ペアダンスを始めて足掛け19年になります。
前半の10年はずっと右肩上がりの中で、本当に楽しいダンスライフを過ごせました。
楽しいことは楽しいんだけど…
技術的にどんどんレベルが上がっていくうちに、このまま多回転とスピードのダンスを続けたとして、そこに満足感を得続けることはできるのだろうかという疑問を持つようになりました。
それがWCSへの転向のきっかけです。
ワザの数や難度ではなく、曲とパートナーと自分との融和。そこに機転を利かせた遊びを入れて、パートナーと無言の会話を楽しむ。
WCSは決まったベーシックや、ワザの足型がありません。
その時その時の状況に合わせてアドリブでバリエーションを選ぶこともできます。
それは意図してというより、突発的、無意識的な変化です。
そんなWCSを踊るうちに、WCS自体への意識も変わっていきました。
突き詰めるところは「移動ステップの同期」。
パートナーと同じステップで移動し続けたい。
これが可能になれば、ステップカウントに左右されないので、WCSだろうが、サルサだろうが、バチャータだろうが、タンゴだろうが、ブルースだろうが…
すべて同じ共有感覚の下、同じコネクションと同じステップを使って踊ることができます。
私にとっては病気、コロナ、親の介護…などで、踊りに充てる時間が全くといっていいほど失くなってしまいましたが、
私のダンスライフの残された時間は、すべてのダンスを同じ感覚、同じリード意識で踊れるよう、これをテーマにしていきたいと考えています。