役柄のキャラ付け
俳優の田村正和さんが4月に亡くなっていたとか。
有名俳優であるのは確かなんでしょうが、なぜか私は一度も作品を観たことがありません。
田村といえば、私は高廣なんですよね。
特に「兵隊やくざ」の有田上等兵。
兵隊やくざシリーズは、憲兵の成田三樹夫といい、オカマの梅津栄といい、脇のキャラが立っていて、今でも記憶に残る作品。
弟の亮は、「どてらい男」の尾坂。
兵隊やくざでの勝と高廣の関係と同じく、破天荒な山下猛造を見守る穏やかで賢い相棒役を好演してました。
こうしてみると、私は派手な主演俳優を脇で渋く支える俳優が好きなんでしょうね。
渋い俳優が好き。
「眠狂四郎」も私にとっては、田村正和より断然、市川雷蔵です。
ニヒリズムのレベルが違います。
こういうキャラ付けの点で主演、脇の対比が明確な作品が昔はたくさんありました。
共演関係が同等に近いバディムービーでも、昔は加山雄三の若大将と青大将、悪名の八尾の朝吉とモートルの貞とか…
といっても、
この歳になって古い作品を観ると、信じられないくらい面白くないんですけどね。
懐古による記憶の上方 “塗り替え” というのは、自分では制御できない、どうしようもない本能のようです。