私は中学生くらいまではとても漫画が好きでした。
特にギャグ漫画やストーリー漫画が好きでした。
毎週買っていたのはサンデーと創刊時からのジャンプで、お気に入りの漫画家の作品は単行本で揃えました。
特にファンだったのは、ギャグでは赤塚不二夫。
ストーリーで特に好きだったのは「あかつき戦闘隊」や「ターゲット」の園田光慶でした。
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園田光慶の作品で一番知られているのは「赤き血イレブン」だと思いますが、私はキングやマガジンは一切読まなかったので、それらに掲載された作品は「天才バカボン」以外は全く知りませんでした。
「あかつき戦闘隊」は太平洋戦争を描いた戦記物で、南洋の孤島にある海軍の小さな航空隊基地に赴任した若い隊長が古手のごろつき隊員たちに最初は馬鹿にされながらも、揉まれていくうちに大きく成長し、信頼をかち得る物語。映画やテレビドラマになり得るほどの良いストーリーで、これをきっかけに私は戦争物が大好きになりました。
当時はテレビで「決断」という日本と連合国軍との決戦を扱ったアニメが登場するほど、子供だけでなく大人にも訴求できるようなレベルの高い戦争漫画がいくつもありました。
その中で異色だったのは、ヨーロッパ戦線を好んで描いた望月三起也。
彼の作品はとてもスタイリッシュでカッコいいところが好きでした。
戦争物は登場人物の死を避けては通れません。
現代ではだんだん減ってきたように感じますが、昭和40年代には犠牲の精神で仲間の為に死んでいくストーリーは少なくありませんでした。
子供だったから余計にショックだったのかも分かりませんが、そういう自己犠牲の美しさと哀しさは強く心に残りました。
兵隊や兵器はカッコいいけど、同時にとても哀しい。
漫画だけでなく、テレビドラマでは「コンバット」や「ラットパトロール」も好んで観てましたが、どちらかというと戦闘シーンのカッコよさよりも、人間を描いたストーリーで訴える回の方が好きでした。