ダンスインストラクターじんじんの日記

Salsa, West Coast Swing のインストラクターじんじんが思いのままをつづるブログ

戦記物漫画の思い出

私は中学生くらいまではとても漫画が好きでした。

特にギャグ漫画やストーリー漫画が好きでした。

毎週買っていたのはサンデーと創刊時からのジャンプで、お気に入りの漫画家の作品は単行本で揃えました。

特にファンだったのは、ギャグでは赤塚不二夫

ストーリーで特に好きだったのは「あかつき戦闘隊」や「ターゲット」の園田光慶でした。

f:id:Jinjin:20230529074159j:image

『あかつき戦闘隊 上』 (マンガショップシリーズ 13) https://amzn.asia/d/8GUugEZ

 

園田光慶の作品で一番知られているのは「赤き血イレブン」だと思いますが、私はキングやマガジンは一切読まなかったので、それらに掲載された作品は「天才バカボン」以外は全く知りませんでした。

 

「あかつき戦闘隊」は太平洋戦争を描いた戦記物で、南洋の孤島にある海軍の小さな航空隊基地に赴任した若い隊長が古手のごろつき隊員たちに最初は馬鹿にされながらも、揉まれていくうちに大きく成長し、信頼をかち得る物語。映画やテレビドラマになり得るほどの良いストーリーで、これをきっかけに私は戦争物が大好きになりました。

当時はテレビで「決断」という日本と連合国軍との決戦を扱ったアニメが登場するほど、子供だけでなく大人にも訴求できるようなレベルの高い戦争漫画がいくつもありました。

 

その中で異色だったのは、ヨーロッパ戦線を好んで描いた望月三起也

彼の作品はとてもスタイリッシュでカッコいいところが好きでした。

 

戦争物は登場人物の死を避けては通れません。

現代ではだんだん減ってきたように感じますが、昭和40年代には犠牲の精神で仲間の為に死んでいくストーリーは少なくありませんでした。

子供だったから余計にショックだったのかも分かりませんが、そういう自己犠牲の美しさと哀しさは強く心に残りました。

 

兵隊や兵器はカッコいいけど、同時にとても哀しい。

漫画だけでなく、テレビドラマでは「コンバット」や「ラットパトロール」も好んで観てましたが、どちらかというと戦闘シーンのカッコよさよりも、人間を描いたストーリーで訴える回の方が好きでした。

ソウルメイト

私は交友関係を広げたいとあまり思わない一方で、義理を欠くことは好きではないので、世話になる人が開くというイベントにはできる限り行きたいと思う、普通の人から観たら線引きが判りにくい微妙なタイプなのですが、、

一方で、私同様に健康に不安を持つ相方と出掛ける週2回の温泉もできるだけ欠かしたくありません。

 

さっき相方に、私によくしてくれる友人のイベントの話をしたら、行こうかと訊く前に「行かないとダメだね。」と言ってくれたので助かりました。

 

私は相方に対してダンスだけでなく、食べ物などの好みに共通点が多いことでありがたく思っているのですが、こういう考え方や価値観でも大きな食い違いがない相手であったことは本当にラッキーでした。

 

ソウルメイトという言葉があります。
神さまがいるのであれば、私と相方をもっと若い頃に出会わせて欲しかったと思う反面、若さを通り越した後に出会ったからこそ運命的なつながりに気付ける下地ができていたのかも…とも思えます。

人の人生や気持ちを知ることはできないし、人それぞれがソウルメイトについてどう考えているかも解りません。
ソウルメイトと出会わずに人生を終える人もいるのでしょうか?

少なくとも私はソウルメイトに出会えたことだけで幸せなのかもしれませんね。

リーダーが心掛けるべきこと

ペアダンスを始めた当初はリードとは女性を物理的に動かすことだと思っていました。

単純にいえば、力づくで動かせばいいと。

 

それが間違いであることには2日目で気付きました。

力いっぱい動かそうとするとかえって上手くいかないのです。

だったら、ジャストタイミングより少し早く軽い力で動き方を指し示せばいいんだと考えました。

 

でも、キャリアを積んでくると、それも違うことが解ってきました。

リードとは早めに動き方を示して女性に動いてもらうのではなく、やはり最初の頃に考えたように「女性のステップ移動に合わせて、力学的なエネルギーを直接加えることで動きの変化を促すこと」だと知りました。

ですから、リードすべてにおいて女性の足の着床タイミングより早く動かしてしまったら上手くいかないこともあるのです。

動きの内容によって、1カウント前だったり、着床の寸前だったり、ジャストタイミングだったり…リードタイミングは実にいろいろなのです。

 

ただし、動き方を事前に示しておくことはとても重要です。

例えば、インサイドターンして欲しい時は、実際に回るタイミングではなく、その一つ前の足が軸足となるので、その足をステップするタイミングで手の握りを変えたり、プレパレーションと呼ばれる手の弾みを加えれば、女性にその足が軸足となり、どちらの方向に回るのかを予測させることができます。

 

現実的にいうと、プレパレーションのような気の利いたリード技術は中級以上にならないとなかなか身に着きません。

自分の動きをこなすのに精一杯なうちは、相手への配慮まで構っていられないからです。

 

プレパレーションのように一つ前のカウントで行う技術だろうが、直接のカウント足だろうが、リードタイミングのほとんどは女性のステップに合わせて行うのが普通です。

 

つまり、リードタイミングは女性のステップタイミングに呼応するのです。

 

女性は普通、リーダーである男性のステップに合わせてステップするので、男性は上手にリードしたかったら、まずは自分自身のステップをリズムに合わせて強く、規則正しく踏めるようにすることが一番大切であるということになるわけです。

 

クローズポジションからのアウトサイドターン

昨日は水曜日でもレッスンが無い日だったので、今年初めての水曜サルサに行こうと思っていたのに…
夕食で餃子を焼いたら、思わず缶ビールを開けてしまいました。

車は運転できないので自転車とも思いましたが、警察に見つかると怖いので、家から1,1kmの停留所でバスに乗ることにしました。
普通に歩くと15分。
1時間に1本しかないバスが来るまで11分しかないので、半分くらいの距離は走りました。
膝は痛いし、汗はかくし、、でもギリギリ乗れました。

 

思った以上に賑わってて、何曲か踊ることができました。

バチャータ曲が掛かっている時でも、サルサやスイングのように大きく動くパターンをリードしたいなと思って作った、Quick, Quick, Slow...のオール・トリプルステップによるルーティンを試しましたが、、

 

バチャータ曲が掛かっていると女性はバチャータを踊っているつもりになるので、クローズドで組むとフォロワーの左手は私の背中に置かれます。
そこからはアウトサイドターンのリードが出来ないことに気付きました。

サルサやバチャータではクローズドポジションからアウトサイドにターンさせられることはまずありませんが、スイングダンスではタックターンと呼ばれるパターンで頻繁に見られるので、この壁をクリアしないと異種ダンス間で組んだペアが踊ることは叶いません。

しかし、オール・トリプルステップのパターンなら通常踊られるスイングダンスのテンポよりずっと遅くなるので、ターンリードに入る前のタイミングで自分の背中にある女性の手を腕ごと跳ね上げるように外してしまえばいいことに気付きました。

 

本来、ベーシックな動き方の共通意識を持った者同士が踊るのがペアダンスの基本なのですが、
どう動くべきか全く知らない女性を相手にしてもリードできるように…と考えることは、リード技術を最高レベルにまで磨く良い勉強になることを学びました。

サルサシーンにも Two-step/Triple-stepの波を

そういえば、美生さんと踊っているところを観たという女性が、踊ってくださいといって来られたのですが…

あいにくバチャータが掛かっている時だったので、サルサの時にお願いしますとお断りしました。

 

バチャータ選曲の時に私が相方と踊る際はSwingとアルゼンチンタンゴを混ぜたような、ベーシックステップの無いフリーステップで踊るので、典型的なバチャータの動きは私にはできません。

そもそも私はバチャータというダンスを練習したことすらないので、特に「バチャータを踊りたい!」という女性だったとしたら、私と踊るときっとつまらない時間を過ごすことになるでしょう。

 

静岡から来たという昨日の女性に、私がバチャータを踊らないのであれば他に何を踊っているのかと質問されました。

Swing danceだというと、どんなものかと尋ねられたので、2-count に対する踏み方として Two-stepとTriple-stepがあり、パターンは2つの組み合わせでできており、サルサとほぼ同様な動きができることを、実際に組んで踊ってみせました。

 

私はそういう質問を受けると、いつも熱心に説明してしまうのですが、、、
後で考える時と、相手の方は単なる社交辞令で訊いただけで、本音ではそんな知らないダンスの踊り方を詳しく知りたい訳ではないかもしれません。

私はWCSを含めたSwing danceの世界の幅広さと自由さが好きだし、大衆的なペアダンスでは一番面白いと思っているので、訊かれれば始めて欲しくてつい一生懸命になってしまうのです。


でも逆にいうと、相手の人も今自分が踊っているダンスが一番素晴らしいと考えている可能性は高いでしょうし、習える場所がないのに未知のダンスの知識を授けられたら、後々困ることになるかもしれません。

ただし、私が踊りたいのはジャンルでいう狭義のWCSではなく、単純にTwo-stepとTriple-stepを混ぜて踏みたいだけなんです。
それを大まかにいうと、Swing danceとなる訳です。

 

Two-stepとTriple-stepを踏み分けられる人は現在のSwing danceだけでなく、過去に流行ったジルバや社交ダンスの経験者であればざらに居ると思います。

サルサパーティーに来た人でそういうバックグラウンドがある人は「Swing系ステップも可」の印を付けるルールがあるといいんですがねえ。

 

マジに、無料でいいから「Two-stepとTriple-stepを混ぜて踏む」ことに特化したワークショップを開きたいです。

浜松遠征

浜松のサルサパーティーへは体調が良くない相方を銭湯に残し、私一人で行きました。


路線バスで5分。10年前によく通った繁華街を懐かしみながら歩く途中、食事する店を探していたパコさんに遭遇したので、東北冷麺王のラム串焼きで生中。


f:id:Jinjin:20230507114715j:image

少し遅れて到着したパーティー会場はすでに多くの人で埋まってました。
入口の人混みを抜ける時、1か月ほど前に名古屋で踊ったことのあるアレキサンダー美生さんに会釈されたので、憶えてくれてたのかと嬉しく思いました。

 

結局、これが効きました。
私は混んでる中で知らない人に声を掛けるのが苦手なので、多くの人が踊りたがるプロダンサーとは滅多に踊ることができません。
この日は3人の女性プロが招待されてましたが、唯一踊れたのが美生さんでした。
終盤だったので、疲れて良い踊りができるか心配でしたが、やっぱりプロは端々にムーヴメントが入るので、老体のダンス心にも火を点けてくれます。
長い曲でしたが、全編神経を遣った迫真のダンスを楽しめました。

 

帰宅した後、また風呂に入って疲れた体を癒やしました。
踊ることも歩くこともない為に足裏が硬くなってて、あんな10曲ちょっとのダンス後でも攣るので困ります。
こうしたことで踊りの質が変わっていくのでしょうね。
自分では変わらず踊ってるつもりですが、昔なら絶対入れていたであろうムーヴメントを省いたり、持ちワザを忘れたりしているのは確かです。
年月に抗えるダンサーでいられるのはあと何年でしょう。

大衆演劇「宝海大空」劇団

2週連続で四日市の温泉施設「湯守座」に行ってきました。


今日は久しぶりの大衆演劇宝海大空劇団」の舞踊ショーを観ました。
湯守座では毎月違う劇団が公演を行うので、月に一度は訪れる私たちは既にいくつもの劇団を観てきたことになります。

 

一言で大衆演劇といっても、日本中を旅しながら舞台演劇をする劇団の数は想像以上に多く、意外に個性や内容に違いがあることを知りました。


今月の宝海大空(たかみおおぞら)劇団は座長以外にも中心となる座員の年齢が若く、衣装や振付、ステージイングへの取り組みに真摯さが感じられるレベルの高いショーだと感じました。
ベテランが多いと安定と言う名のありきたりな手振りだけの踊りになりやすいように思うのですが、ここの振付の多くは手以外にも気を配った面白い振りで、子供座員を含めて舞踊の基礎がしっかり感じられるのも好感が持てました。

 

大衆演劇の歌謡舞踊というのは、あまり全身を使って大きな動きはしません。、
手振りがほとんどなのですが、斜に構えた中にも軸と重心がしっかりしていないと、流し目の行き先に落ち着きを感じない素人臭い踊りになってしまいます。

今日観ていて感じたのですが、歌謡舞踊というのは“動き”を観せるのではなく、むしろ“ポージング”を観せる踊りだと気付きました。
動きは、ポーズとポーズの間を埋める繋ぎの役割でしかないので、曲中のアクセントとなる部分でいかに魅力的なポージングができるかに掛かっているのです。

 

ディスコダンスでいうと、Voguingのようなイメージ。
独特な舞踊であるだけに、ベテランになると演目の増加についかまけて、手グセの連続のような踊りになってしまいやすいのかもしれません。

 

というわけで、
宝海劇団、オススメです!

ダンスレッスンについて

WCSもサルサもレッスンを受けてみたいという声をたまに聴くのですが、あいにく現在のレギュラークラスは西尾の隔週WCSしかありません。

 

名古屋でも希望者があれば開講するのはやぶさかではないのですが、同性同士でも構わないので最低でも1ペア組める形でないと成立しないのがペアダンスの辛いところ。
女性からの問い合わせは多いのですが、リーダーの希望者がなかなかいないのが慢性的な問題です。

 

私としては生活の糧を得るのが目的ではないので、リーダーとフォロワーが一人ずつでも揃う形で申し込んでもらえば、グループレッスンとしてクラスにしても構いません。
やってみたいという方は是非パートナーを探してみてください。

ペアダンス人口を増やすには

Facebookに出てきたタンゴショーの広告に浅田舞らしき顔があったので、出てるのかなと思って開いたら、やはり名前がありました。

TBSの番組で社交ダンスに取り組んでたのはチラッと見たことがありますが、タンゴもやってるんですね…フィギュアスケートとの比重はどうなってるんだろう?
妹のこともあるから、私ならダンスに比重を持っていくかな。

常々思うことなんですけど、ペアダンスの肝は体幹と重心意識だということ。

しっかりフレームを作るには体幹が欠かせないし、相手の左右どちらの足に体重が掛かっているかを感じ取って自分の動きに反映させるには自分自身の重心の置きどころを繊細にコントロールする能力が要る。

私はフィギュアスケートの経験はありませんが、ジャズダンス時代のバレエメソッドで上体をリラックスさせつつフレームをしっかり安定させるコツや、ターン練習で蹴り足から軸足に体重を移した時、いかに重心をスポットに載せるのが難しいかを痛感してきました。
同じような動きをさらに早いスピード感をもって必要とされるフィギュアの経験者なら、私なんか遠く及ばないほどのフレーム感や重心感覚を持っていることでしょう。

顔と名前が知られた人にペアダンスに本腰を入れてもらうことは、ペアダンスへの流入を増やす最善の方法だと思います。

もっともっと露出を増やして、実力でもトップクラスを目指して欲しいと思います。

Typical style から逃れたい願望

サルサしか知らなかった頃は、ペアダンスというのは定められたベーシックステップがあるからこそ、知らない者同士が組んでも踊れるのだと思っていました。

 

サルサダンスはサルサミュージックで踊るので、普通はサルサベーシックから外れたステップで踊りたいという考えは起こりにくいのかもしれませんが…

私はディスコに通っていた時代にジルバを見た経験から、サルサで使うパターンを使ってR&Bやポップスで踊りたいという欲求が収まりませんでした。

 

サルサダンスは4カウントのうち3つを踏んで1つ休むというベーシックなんですが、これに縛られてるうちは他の音楽で気持ちよくステップを踏むことはできませんでした。

 

その問題を乗り越えたいと考えて見つけたのが、Swing由来のダンスです。

ジルバもその一つなんですが、サルサのように「3つ踏み、休む」というベーシックではなく、「踏むか、2つに刻んで踏むか」という選択肢を持つのが基本。

上手くなると、必ずしも一定のステップカウントではなく、ハーフカウントで刻む箇所を自由に作れるようになります。

 

いくつもあるSwing Danceの中から私は、最も自由で洗練された動きと感じた West Coast Swingを選んだわけですが、

実をいうと、あまりに自由さや艶やかさを追った踊り方は好みではありません。

 

経験年数やレベルの差、ジャンルやスタイルの違いがあってもリード&フォローの噛み合いを感じられて、「曲に乗って踊る」というダンスの原点を踏まえた踊り方。

 

去年くらいから先鋭的なWCSのスタイルからリンディホップに回帰するような踊り方にしたいという気持ちがさらに強まってきたのは、元々の好みによるところもあるのですが、

 

米国のローカルなダンスコミュニティーでは、どの主流Swingとも違うオリジナルな踊り方で踊る人々が大勢いることを知ったからでもあります。


ISDC 2018: John & Ariel - Invitational Showcase - DFW Swingout - YouTube