ステップはダンスそのもの
前記事で述べた3つの基礎技術。
- 重心を軸足に残してステップ
- リーダーもフォロワーも腕力や肘の曲げ伸ばしではなく、コアマッスルとステップで押し引きのパワーを得る
- フォロワーはコネクションに加わる押し引きの力を相殺しながら、リーダーからの移動の合図を感じ取る
私がサルサを始めた頃は、こういうシステムでリード&フォローが成り立っているという考え方をする人があまりいなかったように思います。
特にステップの解析は皆無でした。
私にとっての、WCSに転向するまでの過渡期。
足の運び方を真剣に考えたことで、ずっと抱いていたパターン至上主義への疑問の答えを見つけ出しました。
ほとんどの男性がパターンを遂行することでしか満足感を得られないのは、踊っているという実感を己のステップ自体で持てないからだったのです。
良いステップをしてさえいれば、女性にパターンリードを施す以前にリーダー自身のダンス心がある程度満たされるのです。
超初心者はステップする時、ベタ足の形で床から持ち上げ、その形のまま下へドタッドタッと下ろします。
これだとビートの捉え方が流れとしてではなく、断片的になってしまうのでリズムも安定しません。
なかなか上達しない人の中には、こういう悪いステップのクセが抜けない場合がよくあるように思います。
上手な人、特に滑らかなステップと身のこなしで正確なリード&フォローをやれる人には、ステップに欠点がある人はまずいません。
それほどステップの質とダンス技術の上達は深い関係にあるのです。
ステップを磨けばパターンやスタイリングに頼らなくてもダンスそのものが楽しくなる
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良いステップの持ち主はペアワークもどんどん上手くなるから、異性ダンサーに一目置かれる
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ダンスライフが楽しいから、ますます練習に身が入る
ステップはダンスそのものなのです。