フォロワーの体重を貰い受ける
以前、アルゼンチンタンゴではカウントを数えずに踊っていると書きました。
「カウントしないで踊る」
https://jinjin.hatenadiary.jp/entry/2019/09/25/060502
どちらの足で、
どの方向に、
スタートを切っても良いのですが…
私はまあ、一般的な動き出しの一つ、左足をサイドステップすることが多いです。
まずは曲を聴きながら、パートナーと心を一つに併せるように息を整えます。
そろそろ動こうかという気分になったら、中央体重から軸足となる右足一本に体重を移します。
そして、いよいよ一歩を踏み出す一つ前のタイミングで、さらに軸足(右足)に体重を沈み込ませます。
若干軽くなった左足をスタートタイミングで左横に移動させ、ほんの僅かのタイムラグを持って体重も載せ替えます。
この間、カウンティングは頭の中でも一切しません。
私が習うタンゴ教室は生徒数が少なく、パターンらしいパターンも教わりません。
その日のテーマ、ピンポイントに絞った基礎技術の習得ばかりやります。
その際、先生はスタートをリーダーに任せるので、ウォーキング練習以外ではカウントを唱えないのです。
考えてみれば、タンゴでは私が教わる立場なので、カウンティングをしないレッスンであれば、ずっとカウント無しで済むのです。
一方、サルサやWCSでは、パターン練習にカウンティングは欠かせません。
カウントというより、ビート毎の足が基本的に決まっているので、リーダーもフォロワーも全員で揃えて動く方が効率的だし、間違いも浮かび易いからです。
レッスンでは私が教える立場なので、曲を聴いて私がカウントを唱えます。
サルサでもWCSでも、ソーシアルではその癖が抜けないようです。
意識はしてないのですが、たぶん私は…
頭の中で、循環する8カウントの頭を探し出して“から”、そこに合わせるようにしてスタートしているような気がします。
タンゴの時の私は違うんです。
組んですぐは、女性と息を合わせているだけでカウンティングはしません。
軸を右足に移した後、動きたいと思う瞬間への「心の盛り上がり」をただ待つ。
その一つ前のタイミングで、「じわっと踏み込む自分の軸足に、パートナーの体重まで一緒に貰い受ける」ような気持ちを持てば、必ずそれは女性に届きます。
動き出した後、気を払うポイントも
ただ「フォロワーの体重を貰い受ける」だけ。
タンゴでは、相手のどちらの足に体重が載っているかを感じ取れないと男女とも踊れません。
だから、パターンに気を払う気持ちは自然に抑えられるのかもしれません。
音楽の流れの中で今、この瞬間、どちらの足に軸があるか。
そこに繊細になるには、音楽を聴かざるを得ない。
同じことを WCSやサルサのレッスンでもやれないだろうか…
これからの課題です。