非等分なノリ
昨日のレッスンでは、
カウントを平坦に唱えるのに対して
「ローリングカウント」という、スウィングリズムでカウントする方法を学びました。
その上で、実際に「跳ねるリズム」でウォーキング練習し、パターン練習を行いました。
長い中断を経ての再開初日だったので、パターンそのものを忘れてしまった人がほとんどでした。
そこへ、さらにスウィングリズムを盛り込んだことで難しく感じたかもしれませんが、
平坦な “イーブンビート” の時よりノリが感じられて、上手くこなせた時は楽しさが増したのではないでしょうか。
さて、平坦なリズムの時より、スウィングリズムで動いた方が楽しいのは当然として…
更に「ビートをキープしやすい」のは何故なんでしょう。
例を挙げるなら、
コンサートなどで聴衆の手拍子だけが長く続く時、だんだん速くなることがありませんか?
人は普通、単調なリズムを正確にキープするのは得意ではありません。
そのリズムに慣れてしまうと、神経的な飽きというか、間合いに焦れて少しずつ速くなるのが普通なのです。
しかし、そこに非等分な音符が挟まると、その度に感覚的なリセットが起こって、速くなるのを防ぐのだと思われます。
(ただ、逆にいうと、生理的に処理しにくい難しすぎるリズムだと、そこで詰まって遅くなる危険性もありますが…)
音楽演奏でもダンスでも、
素人レベルから脱して、通好みの気の利いたパフォーマンスをするには、
「非等分なノリ」をさり気なく入れるのがコツなのです。
私がいつも強調する、ステップの一歩一歩を溜めろ!というのも、
「非等分なノリ」の一つ。
特にWCSでは、パターンごとのカウント1を溜めに溜めるのが良いとされますが、これも1曲の中で緩急を付けて踊る「非等分なノリ」だといえます。
私が、WCSメソッドの中に他のいろいろなダンスにも当てはまる要素を見つけようと思ったのは、
ダンスの基礎ともいえるリズムだけで、これだけたくさんの “気付き” や私の理論との共通点を見つけたから。
WCSをやって、「儲かった!」と感じたからです。