めっちゃ見るし、めっちゃ触る
私は On1サルサに始まり、On2、WCS、アルゼンチンタンゴと、ペアダンスのレパートリーを増やしてきました。
サルサを踊っているうちは「コネクション」という概念はありませんでした。
単に「リードするのに手を使う」という意識だけ。
踊っている間、相手の顔を見続けるべきものかどうかも判りませんでした。
それは On2に移行し、できることが飛躍的に増え、インストラクターになった後も大して変わりませんでした。
「ペアで踊るには、コネクションが必要」
この意味を具体的、かつ明確に理解したのは、WCS を始めてからです。
踊る相手が決まったら、
踊り始める前、
いや、曲が始まる前から最大限のコネクションを作ろうと努力すべきです。
踊っている最中、「相手の目を一切見ない」なんて、あり得ません!
WCS を始めて気が付いたんですが、
イントロが流れる間、リーダーがフォロワーの背中をホールドするだけで、手を取ろうとしない場合、
フォロワーの中には、リーダーの胸に手を当てたり、首や肩に手を置く人が結構います。
アルゼンチンタンゴに初めて触れたのは、サルサを始めてから2年目。
女性と息を合わせる為に、動き始めるまでに長い時間を必要とすることに驚かされました。
とてつもなく難しい世界と感じて、
当時勉強を始めていた On2サルサと同時並行で練習するのは無理!
と、一時棚置きせざるを得ませんでした。
ところが、後でいろいろなペアダンスに触れたことで、解りました。
「息を合わせる」という “Mental Connection” をさほど重要視せずに、これほど広まったペアダンスはサルサくらいのものだったのです。
(息を合わせなくても、「ステップを揃えるだけならカウントがある」からなんですが…)
ペアダンスで最高の一体感を得ようとするなら、相手の目を見なきゃダメです。
WCSで頂点を目指すフォロワーたちは、
片方の手が空いてるなら、自分からリーダーの身体に触れて、心臓の鼓動や神経の流れを採り込もうと努力する。
踊ってる間中、相手のリードを逃すまいとずっと見続け、リーダーの動きに呼応して同じ動きで応える健気なフォロー振りに感心した動画があります。
ペアダンスの良し悪しは、技術レベルの高さでは決まりません。
二人の心のつながりがいかに表れているかなのです。