地方ダンス界にとって決め手は、良いパートナーの存在
現在、私にとってのメインダンスはWCSです。
簡単なパターンをいくつか繰り返すだけでも楽しいし、スタイリングやアドリブなど遊びをふんだんに盛り込む上級者やプロと踊るのも楽しい。
前者は、きちんと基礎を身に着けた人がパートナーであれば、コネクションや肘の伸び縮みを味わうだけで十分に楽しめるし、その伸縮がボディーに伝わってきて、とても気持ちが良いのです。
一方、後者は強い緊張がついて回るし、集中力が要りますが、それもまたWCSの特長の一つ。
名古屋ではそのレベルのフォローを返せる熟練者はいないので、年に何度も韓国へ踊りに行ってました。
なので、現在のように鎖国状態で、心ゆくまで踊れない日々が続くと本当に寂しくなります。
WCSに比べるとサルサはダンス人口が圧倒的に多いので、東京や大阪以外では楽しめないという程ではないのですが…
やはり名古屋では、コンテンポラリーOn2 を基礎からしっかり学んだダンサーは多くないので、ベーシックとCBLだけ繰り返しても十分楽しいということはあまりありません。
先程、WCSはコネクションや腕の伸縮をボディーの軸で応えるのが楽しいというようなことを述べましたが、これはサルサでも全く同じなのです。
綺麗な基本姿勢、滑らかな足裏ローリングを用いた真っ直ぐな前後ステップを実践するダンサー同士が踊れば、
難しいことをしなくても十分楽しいし、
そのレベルにあるダンサー同士なら、
難しいパターンやアドリブ技を入れても難なくこなせるので、たとえ緊張感が走る場面であっても心地よい緊張で済んでしまうのです。
昔、名古屋でOn2 サルサレッスンを週1で続けていた頃、ポテンシャルを感じさせる女性をレッスン助手としてみっちり仕込んだことがあるのですが。
たった数カ月で、東京やソウルに出しても恥ずかしくないほどの一流フォロワーに育ちました。
今考えると、あの頃は地元名古屋にいて、東京や大阪で踊るのと同等の楽しさと緊張が味わえたわけで、ダンスインストラクターとしての私が一番達成感を持てた時期だったように思います。
彼女はその後、結婚したのですが、
大阪出張で結婚パーティーに参加できなかった私のことを、ダンスの師匠としてとても感謝していると後で聞かされて、私もとても嬉しかったことを思い出します。
現在の彼女はダンスを止めてしまったようで、踊るのはもちろん、会うことも無くなってしまいました。