ダンスインストラクターじんじんの日記

Salsa, West Coast Swing のインストラクターじんじんが思いのままをつづるブログ

変えなくて良かった

現在、私が行っているレギュラーレッスンは、西尾市の公共施設で隔週1回ずつ開くWCSクラスだけです。

 

ところが、コロナ自粛による長期の中断が二度。
中断明けは二度とも基礎からやり直しです。

 

この秋からのリスタートは年配の女性が新しく加わったこともあり、特に念入りに基礎技術からやっているのですが、私自身の基礎理論へのこだわりが薄れてきたこともあって、以前ほど細かい注意をしなくなりました。

 

言い方は悪いですが、場合によっては見て見ぬ振り。
形として似たような物ができたら次に進む。

 

とはいえ、どうしても譲れないラインというのはあって、普通のダンスの先生からしたら、「そこまでくどい事やらんでも…」という内容かもしれません。

 

というのも、敷かれたレールの上を走る列車のように動くのは、ペアダンスとしての面白さを放棄していると私は思うのです。

特にリーダーとフォロワーが繋いだ手と手。
この間でやり取りされる「リード情報」を受けて動くという基本線は絶対にマスターして欲しいのです。

 

決して「振り付け」としては動いて欲しくない!

と、ずっと思っていた私ですが…

今日のレッスンに向かう自動車の中で、ふと頭によぎったのです。

 

WCSじゃなくサルサだったら、
必ずしもリード情報を100%受け取ることができなくても、女性はおぼろげながらでも、動くべき道筋が視える。
不完全な基礎しかできてなくても、一応「踊る」という体裁を保つレベルまで早くたどり着ける。

 

基礎技術を絶対視する私にとっては、正に「悪魔のささやき」です。
今日のレッスン前に、ちらっと「サルサなら岡崎とかでも時々パーティーあるから、WCS止めてサルサに鞍替えしようか?」と提案してみました。


といっても、すぐに応えを求めることもなく、いつも通りの基礎トレーニングから始まり、体重移動〜ウォーキング〜WCSステップと進めていきました。

 

結局やったのはWCSの基本的パターン4種。


前回までは2種類だけ。
それでさえ新規の生徒さんは満足に動けてなかったのですが、、

今日は完璧とはいえないまでも、全部やり終えることができたのです。

 

レッスン後、私はサルサに変更しなくて良かった!と心の底から思いました。

 

WCSと比べて、サルサが劣るとは思ってません。
ただ、WCSの方がペアダンス基礎技術の修得度としては早い段階からシビアなものが求められるので、マスターできた後は “踊った感” が絶大なのです。

 

私が受け持つ西尾の生徒さんは、クラブやパーティーで踊る為にダンスを習うというより、純粋な習い事として通う人ばかりです。

どこか別の場所でデビューする為に体裁だけでも整わせるより、レッスンその場で完結した面白さを見出したい。

その為には、基礎を踏まえた動きから得られるダンスの楽しさを知ることが必要不可欠だろう、と私は考えているのです。