リズムとビート
リズムとビートは違います。
音楽用語としても違うし、ダンス用語としても別個のものです。
ビートは誰にとっても絶対的。
時間の流れを断続的に区切って表したものです。
たとえば秒は、一分間に60回のビートで刻まれる、というような概念です。
対してリズムは、ビートの表裏のアクセントや任意のタイミングで抜き出した音をまとめて作った固有の音楽表現、あるいはノリとでも言えるでしょうか。
同じリズム符を見ても、個人個人で捉えるノリは違ってきます。
概して日本人が行なうペアダンスはビートのみに沿って踊りがちです。
いうなれば、メトロノームで踊るのと同じ。
それに対して、踊り慣れた外国人ダンサーには独特なリズムやノリを持つ人が多い。
まるで音楽を奏でるように踊ります。
リード&フォローにもそのノリを入れてくるので、組んでみると見た目以上に楽しかったり、反対に踊りにくかったりするのです。
たとえサルサのようにカウント足が決められたベーシックで踊るダンスであっても…
On2スタイルなどステップごとに強弱やタイミング差を付けてノリを表すダンスだと、極端に踊りにくい相手と遭遇することも珍しくありません。
WCSのようにBGMの音楽ジャンルが様々で、決められたベーシックすらないダンスでは尚さらです。
特に女性の場合は、いろいろなリーダーの音楽的解釈を素直に感じ取って協調できる度量がないと、双方とも気持ちよく踊ることができません。
ですから、正しい基本姿勢と癖のない基本ステップを身に着ける必要があるのです。