ステップと姿勢の相関関係
私は20代の頃、専業でジャズダンスのインストラクターをしていました。
修行中はもちろん、仕事として教えるようになっても毎日、バレエトレーニングは欠かしませんでした。
フットポジションごとに足の向きを変えて、プリエやルルベを繰り返し、足指で強く床面をつかんだり、ポイント(甲と爪先を伸ばす形)足で床を叩いたり…
今はもうやってませんが、当時の効果は今でも持続しているのを実感します。
私は足指の力がとても強いのです。
普段履きの靴の中敷には、Hang Ten マークのように、踵、指の付け根はもちろんですが、各指の跡もくっきり付いています。
実は現代の日本人の足裏を調べると、多くの人が浮き指の問題を抱えているのだそうです。
裸足で立った時の足裏の重力負荷が、踵と指の付け根に集中していて、指が使えていない。
足指は、クレーン車のアウトリガーの様な働きをします。
足指が使えないと体重を支える表面積が小さく、前後に短くなるので土踏まず付近にあるべき重心位置が踵寄りになります。
すると後傾になるのを防ごうと、以下のような悪い姿勢につながるのです。
・猫背
・前首
・そり腰(骨盤が前傾)
こういった問題を抱える人は、単純に姿勢を正そうと思ってもなかなか直りません。
厚底の靴を止めて裸足で歩いたり、足指を動かす筋力トレーニング、土踏まずや甲のストレッチを施すなど、足裏の使い方を改めると、自然と正しい姿勢に近づくのだそうです。
このように、ダンスの上達に不可欠な「良い姿勢」と「良いステップ」は相互関係にあったのです。
どちらか一方だけが悪いという人は稀で、どちらも悪く、しかもなかなか改善しない人がほとんどなのは、両方に関係する「足裏の使い方」という根本原因にメスを入れない為だったのです。
さらに、足指という重要な部位が使えないと…
・安定性が欠けて余計な神経を使わざるを得ない
・床面からの情報収集力が乏しくなる
したがって、ウォーキング時のメディテーション能力が落ちる
足の運びが雑に見えてしまうのも当然かもしれません。
足指のトレーニングとストレッチ。
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