一挙四得のトレーニング
サルサでもリンディーホップでも、女性の生徒さんからよく聴く話が、
「コネクションが硬い、重いって男性から散々言われた。だから軽くしようと努力してきた。」
うーん、手やひじに必要以上の力がみなぎってしまう原因ねぇ。
思い当たるのは…
あなたは、ちゃんと体幹を使ってできる力でトーンを作ってますか?
トーンとは、調べ、調子…と訳せますが、
ペアダンスでは基本姿勢を作る時にフレームやコネクションを保つために、各部位にあてがう必要最小限の力のこと。
女性が手のコネクションで適切なトーンを作れないと、硬くて重かったり、反対にスカスカだったりします。
これって根本的な原因は、手やひじなどコネクション部位なんかじゃなく、体幹にある場合が多い。
ペアダンスを踊る際、正しい基本姿勢を作れば自然と、みぞおちの辺りが引き締まる感覚があるはず。
この “内側にキュッと締まる” ポイントに全身のトーンの発生源を求めるような意識を持つと…
パートナーと実際につながっている、手やひじに力を込めようとしなくても、過不足ない丁度良いトーンが自然に現れます。
これが感じられない人は、よほど姿勢が悪いか、体幹が弱いか…
特に女性は元々、筋力が十分に備わってないという方も少なくありません。
体幹が弱い場合、いくら正しい姿勢を作っても、内側にキュッと締まる感覚をはっきり実感できないかもしれません。
そういう女性は押し引きのパワーを、直接的な腕力や、身体を傾けることで得ようとしがちです。
比較的、高齢の女性のひじが硬いまま力が抜けにくかったり、ステップするより身体を傾けてフォローのパワーを作りたがるのも、体幹が弱いことが原因の一つかもしれません。
とにかく、手やひじが硬かろうが、弱すぎようが…
そのまま直そうとしなければ、リーダーから「踊りにくい人」というレッテルを貼られ、誘われなくなってしまいます。
でも、大丈夫。
筋力というのは、その部位に意識を集中させて力を込めることで強化することができます。
ダンス時はもちろん、普段の生活の中でもちょっとした時間(例えば、歯磨き、電車待ち…)に基本姿勢を作り、みぞおちに意識を集中してギュッと力を込めてみてください。
続けていると、次第に筋力が着いてくるのが判るはず。
基本姿勢の補正と筋力強化。
さらに言うなら、ダンスだけでなく、健康にも効果ある一挙四得のトレーニングです。