進化し過ぎると… 2
前ページからの続きになります。
私、サルサダンス時代に強く感じたことなんですが…
私が踊っていた On2スタイルでは、技術進歩が加速した結果、
インストラクターレベルの人が目指すダンスと、一般の生徒さんが習う内容が遠く離れてしまいました。
そのせいか、新しくOn2スタイルを始めようという人たちが減ってしまったように見受けられたのです。
サルサシーン全体の技術革新は、もっぱらOn2が引き受けていたので、On2の停滞感はサルサ全体の新陳代謝に影響することになります。
私がOn2を始めた頃は、世界的にも有名なダンサーがたくさん出てきて、アマチュアの間にも「このダンスをなんとかマスターするんだ!」というモチベーションの高さが見られました。
それが一通り行き渡ると、今踊っている人たち全体のレベルが上がった見返りとして、新参者がくぐるべき門を閉ざしてしまう結果を招いたように思うのです。
ここ数年、サルサ界の停滞やバチャータ、キゾンバ比率の増加は、技術志向の行き過ぎと共に裾野開拓への注力を削いだことに関係がないとはいえません。
ちょうど今、サルサシーンはコロナ自粛で休業を余儀なくされています。
営業再開となったら、単純にまた元の状態に返れると考えずに…
新しい人たちを迎え入れる為にも、平易なダンススタイルを重視することを考えても良いのかもしれません。