尾張美濃の外食
名古屋市公設の中央卸売市場は日比野にあります。
ここは業務用鮮魚メインの柳橋と違って、一般流通の中に位置する市場なので、扱われる種類も量も膨大で、出入りする業者も多く、彼らの胃袋を支える食堂も付近にたくさんあります。
日比野は私の行動テリトリーにあって頻繁に通る為、近辺にある美味しくて安い飲食店はしっかり把握しています。
卸売市場の内外にある鮮魚を扱う食堂は新鮮で安いだろうと、すぐに想像が付くのですが、意外とそれ以外のジャンルでも口の肥えた客が多いので美味しい店が多いように思います。
最近、私は名古屋から北方向に出ていく機会が増えたのですが、尾張西部にあたる豊山町には名古屋中央卸売市場の北部市場があります。
この辺りは大きな工場や倉庫が多く、市場付近はそれほど栄えていませんが、日比野に比べると地代、テナント代が安い為に、広範囲に渡って美味しくて安い店が点在していることを知りました。
私行きつけのスーパー銭湯がある小牧以北に美味しい店が多いことは以前書きましたが、卸売市場の西側にあたる岩倉や西春周辺も侮れないことに昨日気付きました。
徳川によって名古屋に大きな城が建てられ、城下町として栄えた江戸時代以前から、水が豊富で交通の要所でもあった尾張から美濃に掛けては、古くから広範囲に渡って人が営みを続けていたと思われます。
比較的市街地化が遅かった三河地方より尾張美濃の個人経営の外食店が発展しているのも、こんな歴史的背景が関係しているように思います。