一周回って、回転ワザよりシンクロ感
サルサ一年目の私はほぼ全ての金曜土曜の夜をサルサに充てていました。
当時は日曜日も時々イベントがあって、あれば大抵行ってました。
つまり踊れる日は逃すことなく、可能な限り踊りたかった。
それだけ頻繁にサルサ場に出没していれば、当然友人知人ができます。
その後の自分には考えられないことですが、当時の私はダンスの合間に喋るだけでなく、喫茶店や飲み屋に行ったり、練習会があれば出来るだけ参加するほど交流好きなタイプでした。
踊りに行かない日は、仲間の一人が書くブログのコメント欄でやり取りするのも楽しみの一つでした。
ある日のブログテーマは、サルサのリード&フォローは合気道に似ているというものでした。
>相手と呼吸がばっちり合った瞬間は楽しいでしょうね・・・。ぼくにはまだその瞬間が訪れていませんが(泣)
それは一つ楽しみが出来ましたね。
合ってるって感じる瞬間は「楽しい」んじゃなく、「とろけるような快感」です。私、最近踊るようになった女性の中に、「呼吸が合う」というより「一つのグラスに2本のストロー突っ込んで飲んでる」っていう感覚に陥る人がいます。
もっと言うなら、「呼吸が合う」んじゃなく、「一緒の空気を吸ってる」って感じ・・。(単に近付き過ぎなのかな。。)「擬似恋愛」以外、何物でもない。
向こうは、私がそう感じてるって知ったら、もう踊ってくれなさそう。。| じんじん | 2005/09/07 11:18 PM
この頃の私には、「ああ、これこそペアダンスの醍醐味だなー!」と思えるような気持ちいい一体感が得られる瞬間が頻繁にありました。
このコメントで書いた女性は今の相方ではなく、全く別の人だったのですが、
クローズドで組むと、しっかりしたフレーム感と右手への重みがあって、前後左右どの方向に動いてもシンクロ感が得られるのが最高の快感に昇華できる相手でした。
その後、私はOn2に転向して踊りに行く場所を替えた為、その女性をはじめ、仲の良かった男性たちともほとんど会うことが無くなってしまいました。
On2に転向後の私は、快感といえるほどのシンクロ感を感じることがほとんど無くなりました。
それはセンサーが鋭くなったせいだと、当時の私は考えていたのですが、、
実は、使うパターンが速くて高難度な回転ワザばかりで、二人一緒にステップ移動でシンクロ感を味わう動きをほとんどしなくなったからだと最近気付きました。
というのは、サルサからWCSに転向し、アルゼンチンタンゴも並行して練習するようになったら、
ダンススキルの進化が一周回って、高度なワザより二人一緒に同じ方向にステップ移動するシンクロ感を味わいたいという好みの変化を起こした為。
回転ワザよりシンクロ(同期)移動という、好みの変化は、パートナー同士がボディムーヴメントによって呼応することで一体感を得るという「コンタクト・インプロヴィゼーション」的な同期スタイルがあることにも気付かせてくれました。
このムーヴメントによって得られる一体感はサルサでも十分に活かせる感覚で、先の東京での外国人女性とのダンスでは回転ワザを使わずに、ステップ移動とムーヴメントだけで高次元な噛み合いを感じることができました。
今は踊りに行くこと自体ほとんど無くなってしまい、このままでは下手になるのではないかという心配もあったのですが、
ペアで踊ることに対して、何を楽しみたいかという目的意識をはっきりさせることで、ダンス頻度の少なさを補えるように思います。