脊柱起立筋/僧帽筋/広背筋
久しぶりにダンスに関するお話をしましょう。
今日、WCSのレッスンでは「背中の筋肉に緊張感を持ったまま動く」という課題をやりました。
ペアワークで動きを指し示すのには手がよく使われます。
リード&フォロー情報の通り道で最大のコネクションとなるのが手ということです。
といっても、基本姿勢を作る時に、
上腕や肘の筋肉だけで腕のフォルムや手の形を作ってはいけません。
上体を起こし、肩甲骨を後ろに引いた姿勢を作るには、まず体幹に意識を込め、背中の筋肉(脊柱起立筋、僧帽筋、広背筋)を使って腕全体のフォルムを形作ることが必要です。
骨盤がトレーだとしたら、トレーを正しい位置で水平に保ち、上半身全体を一枚の板の様な緊張感を持ってトレー上に立てます。
特にクローズドポジションでは、
腕も手も、一枚の板(様々な筋肉が適度な緊張感で噛み合って作られた、一体化した上半身)から枝分かれした付随物でしかないのですから、ステップごとにノイジー(雑)な動きが混じることはありません。
フォロワーはリーダーの体重移動だけを感じ取って動けば一緒に付いていけるし、
コネクションである手の動きに従えば、身体の向きを変えたり、ターンしたりも難なくできるはず。
それが分からないということは、ペアのどちらか、あるいは双方の基本姿勢の作り方がよくないということ。
ペアが一体となって一つのフレームを共有できてない時、まず考えられる最大の理由が背中の筋肉が緩んでしまっていることです。
骨盤と上体が起立し、左右の腕全体を体幹と広背筋で支えているならば、背中の筋肉が適度な緊張感を醸し出しているはずです。
男性も女性も、
・背中に緊張感が無く
・骨盤が前か後ろに傾いている
人をよく見掛けますが…
パターンやリード&フォローを練習するよりもまず、基本姿勢の作り方を覚えないと、いくら正しいペアワークの動きをしたとしても、“噛み合った”感をもって踊ることは永遠にできないでしょう。